2014年12月25日木曜日

「遊び」が長続きの秘訣


山本昌投手(中日ドラゴンズ)に、現役を長期間に渡って維持するためには「遊び」を持つことが大切なのだ、ということを教えられました。

先日、山本昌投手が出演する番組の収録がありました。この番組に私も出演することになったのです。この番組の中で、山本昌投手の投法や体力などをスポーツ評論家(玉木正之氏)、スポーツ科学者(私)、統計学者(鳥越規央氏)、野球経験者(山崎武司氏)が解き明かしていく場面がありました。49歳でも現役投手として活躍できる原因、50歳の来年も勝利をあげられるのか、などを専門家たちがそれぞれの立場で説明をするのです。出演させていただいたからお世辞を言うわけではありませんが、スポーツファンでなくても聞き入ってしまう内容にあふれていました。

関心のある方は、番組をご覧ください。テレビ局と放送日時は次の通りです。

東海テレビ 12月17日(土)16時50分から
「学べる!スポーツアカデミー名古屋校」

ところで、私はこの収録中、不謹慎ですが山本昌投手が現役投手を長きにわたって続けてこられた原因を考えていました。あれこれと原因を思い浮かべていましたが、最終的には山本昌投手は熱中できる「遊び」を持っていることが原因だろうと結論づけました。

山本昌投手といえば「ラジコン」が有名です。テレビの収録では、もう1つの遊びである「クワガタの飼育」を山本昌投手は熱く語っていました。

オランダの歴史家ヨハン・ホイジンガが「ホモ・ルーデンス」で解き明かしているように、遊びは人間活動の本質です。遊びは、また、生活維持を求める生物学的活動でもあるのです。

誤っているかもしれませんが、山本昌投手が一流選手であり続けられるのは、野球を一時的に忘れられる「遊び」を持っているからだと思います。熱中できる遊びに浸っている間に、試合などで受ける精神的なストレスを解消し、肉体的疲労を回復させ、意欲を高められているのではないかと思います。

どうも、人間は頑張り続ければよいのではないようです。ときどき「遊び」の時間をおくことが必要なのでしょう。「大いに働き、大いに遊ぶ」ことが、長続きに秘訣だと言えます。

レジェンド投手である山本昌投手にスポーツ科学を教えるのが私の役回りでしたが、逆に山本昌投手に教えられました。感謝いたします。

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