2014年12月9日火曜日

スポーツの指導者

世界の大きな大会で優勝するスポーツ選手を育てた指導者は、その指導力を高く賞賛される。競技スポーツでは、選手たちは勝つことを目指して戦う。しかし、優勝を勝ち取ることができるのはたった一人である。だからこそ、優勝者を数多く生み出す指導者が崇め奉られるのも頷ける。

でも、スポーツの指導者って優勝者をつくることが本当の役割なのだろうか。私は、スポーツの指導者の本来の役割は優勝者をつくることではないと考えている。

スポーツでは、日常では経験できないほどの大きな負荷を体に加えることが多い。非日常的な高強度の負荷に耐えながら体を動かすのである。そのために、スポーツ選手は怪我をする危険性に耐えずさらされている。大きな障害を受ける可能性も高い。一般に、スポーツ選手はこの危険性から我が身を守ることが苦手である。勝ちたい一心で、過剰な負荷がかかっても無理するのである。そこで選手に規制をかけるのが指導者の最も重要な役割だと考える。

スポーツ選手の心身をあらゆる危険から守るのが、スポーツ指導者がもっとも関心をもつべき課題である。

スポーツは、体に襲いかかってくる危険性から体を守ることを育む場を提供でき、その付録として楽しみを感じたり、健康な体を養ったり、勝者としての喜びを与えられるのではないかと思う。


勝利至上主義に走りすぎず、「スポーツは安全第一」を大切にする指導者がいて欲しい。

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