2014年5月16日金曜日

選手の弱点を克服させるのに満足するのはコーチ自身

 『弱みや、苦手を克服させることが「成長」だと信じ込んでいる指導者やコーチがいます。でもいいコーチは決してウサギに戦い方を教えたりしないものです。
 弱みや苦手を克服させて満足するのは、他のだれでもない、コーチ自身ということを知っているからです。
 コーチの仕事は、ウサギが望むところに出来るだけ速く、うまく行き着けるようにすることです。
 それもウサギの望む方法で。』
 (伊藤守 『もしもウサギにコーチがいたら』 大和書房 p.34)

 他人の弱みや欠点を見つけることは、簡単であることが多い。それに比べて、良い点を見つけることは、案外、むずかしい。そのために、コーチは選手の弱みや弱点を克服すさせようと躍起になる。弱みや弱点を選手自身が発見し、自発的に克服するのであれば、記録向上につながる。ところが、コーチから指摘された弱みや欠点を受動的に克服しようとする場合には、たいてい失敗に終わる。
 コーチが選手の良い面、得意な面、長所を発見し、さらに伸ばすように仕向けるとき、選手の向上につながることが多いような気がする。

 上に上げた伊藤の指摘は、素直に受け止めることができる。

0 件のコメント: