2013年1月3日木曜日

あのひと言を反省

『ひと言の思いやり』(金平敬之助著、PHP研究所)をよむ。

<「人間は健康を失えばすべてを失う」
健康セミナーで聞いた言葉だ。
一瞬頷いたが、すぐ懸念した。
病気の人が聞いたら、どうだろう。
こんな辛い言葉はないだろう。
そこで、私は言い換えを考えた。
「人間は勇気を失えばすべてを失う」>

という文章にであったとき、ひょっとして私がいった言葉ではないだろうかと気になった。私は、講演会のとき、ある経済学者の言葉として「健康がすべてではない、しかし健康でなければすべてはない」という言葉を紹介することがあったからである。

健康でなければすべてはない、という言葉は健康のたいせつさを伝えることがねらいである。しかし、金平さんのいうように、健康でない人がこの言葉を聞けば、たいへんつらい思いをされるはずだ。健康の重要性だけに目が向いてしまい、思いやりのないひと言を発してきたことを深く反省するばかりであった。

同じことは体力にもあてはまる。体力はすぐれている方がいい、劣っている人は大いに体力を高めよう、という考えも体力至上主義のようで考えなおさなければならない。

体力がすぐれていても、それを善用しなければ意味がない。なみはずれた体力を悪用したのでは、体力はすぐれているのがよい、などと力説などできない。

「ひと言の思いやり」に心がけることのたいせつさを学んだ。

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