2012年9月23日日曜日

貝原益軒に脱帽

今日の本

貝原益軒 『養生訓』
伊藤友信 訳
講談社 学術文庫

愛知県丹羽郡にある大口町の町制50周年記念講演会の講師に招いていただきました。この十年ほど、講演会でお話しさせていただく内容はほとんどが健康づくりです。今日の大口町での講演会も、ウォーキングを通しての健康づくりがテーマでした。

健康づくりといえば、最近、ふと貝原益軒の『養生訓』を読み直してみようという気持ちが起きました。さっそく『養生訓』を購入し、3日前から読み進めています。

441ページ中94ページを読み終わりました。5分の1読んだだけなのに、私が講演で話していることのほとんどが貝原益軒によって『養生訓』に書かれていることを知りました。

「正しく睡眠をとり、長時間眠ることや坐ることをさけて、ほどよく運動して・・・」と、運動の効用を説いています。「ことに食後はかならず数百歩の散歩がよい」とも勧めています。これらは、私が講演会で述べていることです。

「同じ所に長く安坐してはならぬ。」、「家にいるときには、自分の体力に適した労働をすることだ。立ったり坐ったりする動作をいとわず、部屋の中のことは下女・下男を使わないで、できるかぎり自分の体を動かすようにしなければならない。」と、日々、からだを小まめに動かすことが健康づくりのためにたいせつであることを述べています。これも、私が講演会で述べていることです。

「飲食物に出あうと、食べたいという心が強くなって食べすぎても気づかないのは、いわゆる一般の人々の習性である。」と人間の性質を述べ、食べ過ぎの危険性を警告しています。これまた、私が講演会で述べていることです。

『養生訓』を読み始めたと同時に、私が講演会で述べていることのほとんどがこの本に書かれているに気づき、反省しきりです。貝原益軒に脱帽!! 1713年に出版された『養生訓』が今まで読み継がれてきた理由が、分かる気がしてきました。

これからは、貝原益軒を見習い、科学的知識だけではなく、自らが経験し験証できたことを多くの人たちと共有情報として持ちたい。そして、できれば貝原益軒のように「民用の小補」に尽くしたい。そう感じるようになりました。

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